白紙の未来@迷っている男
人物
山川航(17)高校生
中西明(17)山川の友人、高校生
○高校の教室
ペンを持ち、悩んでいる山川航(17)。手には白紙の進路調査票。
そこへ中西明(17)がやってくる。
中西「あ、それまだ出してなかったのか」
山川「うん。就職か進学か迷ってるんだよね」
山川、調査票の就職の欄をペンでトントンとたたく。
山川「就職したらお金稼げるよな。でも俺まだやりたいこと何かわからないんだよね」
中西「じゃあ進学がいいんじゃないの?」
山川、今度は進学の欄をペンでトントンとたたく。
山川「いや、でも進学はお金がかかるんだよな。勉強もしなくちゃいけないし」
中西「それならやっぱり就職か?」
山川「でも今って不景気だろ?就職先決まるかなあ」
中西「さあ?」
山川「やっぱり進学かなあ」
中西「勉強嫌なんだろ?進学したら勉強しないとだめだろ」
山川「だよな。やっぱりさ、就職したら金入るしさ、金入ったら遊べるしさ」
中西「じゃあ、決まりだな」
山川「でも待てよ。就職したら忙しくなって遊んだり出来なさそうじゃないか?」
中西「…遊びたいだけじゃねーか」